食事介助はなぜ重要なの?

身体介護の中でも行う頻度が多く、さらに生命維持だけでなくQOLのためにもとても重要なケアといえば食事介助。では、なぜ高齢者にとって食事介助は必要なのでしょうか。

まずは筋力の低下により、箸やスプーンを上手に扱えなくなるためです。それだけでなくその他の食事をするための動作もスムーズに行えなくなってきます。

視力の低下もひとりで食事を摂るのを難しくさせてしまいます。食事を摂るための少し手助けが必要となるわけです。

認知機能の低下も影響します。認知症のため食事を摂るのを忘れてしまうことや逆に何度も食事を摂ってしまうことも。味覚に変化があらわれてきてしまったり空腹感を感じなくなって食事を摂るのを怠ってしまうこともあります。食事の時間、時刻または回数を管理する介護者が必要となります。

高齢になるにつれて、食べ物を咀嚼する力や嚥下機能が低下してきます。誤嚥してしまうと、そこから肺炎を起こす可能性があり命に関わってくることも。嚥下機能が低下した人にはその人に合った硬さや形状の食事が必要になってきます。また、この嚥下機能や咀嚼機能が低下してしまうと、食事を摂るのにも今までより労力を使うため疲れてしまい、食事を摂る楽しみや意欲が減少してしまうことも。

それでは栄養の面でも心配ですし、食事の楽しみが消えてしまうことは人にとってとても悲しく辛いことです。それでも、介護者の工夫次第で食事は楽しく美味しいものに変えることは可能です。1人1人の状況に応じた食事の介助を行うことは、その人の生活の質の向上へも影響があるということがわかります。

身体介護のひとつ、入浴介助のコツとは

介護サービスのひとつである入浴介助。三大介助のひとつである入浴介助は需要が高いサービスです。しかし、介助を実施する介護スタッフには身体の負担や精神的な負担があります。スムーズに介助するために、介護スタッフはどのような点に気を付けて入浴介助を実施しているのでしょうか。

まず、事前の準備を入念に行います。入浴後の着替えやバスタオル、スポンジなども揃っているか確認します。入浴介助中まで気付かないとなると、作業を中断して足りないものを取りに行かなければならないからです。スムーズに業務を進行するためには入浴を始める前からの準備が必要なのです。

次に道具の利用です。入浴介助は、介護スタッフにとって身体的な負担が大きいです。その負担を軽減するために、腰が痛いようなら腰のサポーター、膝の負担が大きいのなら膝のサポーターを準備しましょう。「まだ若いから大丈夫」と思わず、いざというときのために購入しておくと良いでしょう。

そして、利用者にとってどのような動きが困難なのか把握することも大切です。困難な動きを取らなくてもいいような流れを準備しましょう。入浴介助と言っても、利用者によってできる動きとできない動きは違います。

個人の状態の理解を深めましょう。利用者にとって無理のない流れでの入浴介助は、リスクを最小限に留めることができるのです。

入浴介助は風呂場などの足元が滑りやすい場所でおこなわれるので、1つの問題が大きな怪我につながってしまう可能性もあります。入浴介助は基本的なことに注意し、危険性の排除に努めましょう。